『思わず漏れた声』

140SS

 ドリンクを煽る喉がごきゅりと動く。ヘアバンドが吸いきれなかった汗が日に焼けた首筋を流れる。運動後の肌は上気して普段よりすこし色付いている。赤い唇と舌は飲み干したドリンクで濡れている。
 おいしそう。
 声に出してしまったと気付いたのは、聞こえてしまったらしい年下のプロの表情を見てだった。