■書きたかったもの・経緯
莇に今、芝居とメイクと九門を全部欲しがって欲しい、というのが一番かきたかったことです。
元々7月のwebオンリーで挙式本を出したいと思ってて、全然間に合わなかったので12月の現地オンリーで出そうと考えたのが最初です。
挙式本という言い方をしてますが、要するに「九門と莇が他人ながら生涯一緒に生きることそれぞれの意思で決めて、自分たちの晴れ舞台のヘアメイクを莇がして、一番綺麗になった二人で、光の下でみんなに祝福される」のが見たいんですね。法とかそういうのはできることとします。
ジュンブラSSR莇の「本番ではやらないからな」がなんかすごい好きで「大切な人の一番の晴れ姿は、自分の隣に立つ、自分が手掛けた姿であって欲しい」って思って欲しい~って思って。
「一緒に生きると決める」くらいなので当初はある程度未来の想定で、彼女がいたり色々ごたごたしてる構想でした。今見返したら書き直してもいいなってちょっと思ったのでそれはこれから検討します。ここまで書いておいてなんですが。
なぜその構成じゃなくなったかというと、秋組第十回公演MWWにもやもやしたからです。
いいお話ではあったんだけど、主にお母さんとのお話だったから。
元々「役者」というより「夢追人」としてカンパニーにいるというのを強く感じている莇くんの、入団時以来の「主演」公演で、今のお芝居への向き合い方が見られることを期待していたので、その点では正直がっかりしたんです。
この辺長文ブチギレふせったにしたのでご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが。
3周年イベでメッセージ動画撮る時に左京さんから「メイクの話に逃げるな」ってはっきり言われてたし、運営もわかってて書いてるんだとは思います。でも少なくとも3周年はACT2だからまだ、と思う。
9幕の志太とのいざこざがああいう「俺の方がやりたかったことをぽっと叶えて自分の夢も叶えて」みたいなのを芝居でわからせられるのに、12幕でみんなが寮を離れることになったときの「宿題」ですら「芝居」そのものに明確なモチベーションは見られないし(綴・幸などと比較しても)、秋10主演公演でも脚本リクエストが自分が演じる内容でなく「がっつりメイクしたい」なので、もちろん最初からメイクの夢が明確なのはそうなんだけど、それでもそれなりに長い期間お芝居してきた彼が今お芝居をどうしてやりたいと思ってるのかの描写が物足りないと感じてしまって。
(今年のしんまけ太一へのBDボイスとかMWWバクステの台本書き込み描写とか細かいところが嬉しいは嬉しいけど点なので線が欲しい)
ACT4が「巣立ち」なら、そういうことにも触れるかもしれない。だったらその前に、少なくとも2023年中はまだACT3なことがわかってるから、最後の機会かもしれない12月に、自分で「メイクと演劇」ふたつの夢が一緒になる莇くんを、今の夢の原体験とも言えるだろう「魔法のブラシで九門が千秋楽をやりとげられたこと」も絡めて出力しておきたい。
と思ったのがMWW=7月後半なんですが、このプロットがそこそこまでまとまったのが9月半ば、あの問題の抱きつきカテコの夏単前楽向かう前、西国分寺駅のスタバでした(?)
そしてそのあとでBD莇バクステやスポライつく高が襲ってきたので、「九門に芝居をかっこいいと思われたい莇」「最初で最後の思い出作り」「かっこよかったぜ」など諸々を構想の中に追加せざるを得ませんでした。莇視点なので九門視点の諸々はあんまり入れられてませんが…
ここで「莇が芝居のこと考えてる→それが嬉しい九門」があったのでMWWのときのブチ切れはちょっとだけ収まりもした。
でもフォブラ脚本上のキッドの役割は発明家より武器屋だから、スピンオフでやってたような役作りを初演時に発明の役作りより優先すべきだったんじゃないかとは思うよ。それはそれとしてあのスピンオフ見てブラ←キドやや高めた状態でステフォブラ浴びられたのは本当よかったと思う。ごちそうさまです。
話が逸れました。スポライ・莇誕=10月末に色々変えて、さらに光源氏を浴びながら進行してて、最終的に「挙式」に向かうべく「恋人」に至る感じも入れつつ、できればすけべもねじ込めたらいいなーと思いつつ、数年かけたお話になるはずだったんですが、進捗ほとんど進んでなくて、なんか納得行かなくなって11月末-12月頭に7割くらいひっくり返して、そこからどうにかこうにかしたのが実際に本になったものです。
今書ききらなきゃ次の機会はないって思ってたのでめちゃくちゃ短くなったけど本にはしましたが、いかんせんひっくり返すのがギリギリすぎて時間がなさすぎて、誤字が多すぎることなど含め力不足だったな、と思う部分は多々あります。
でもとりあえずでも形にできて良かったと思ってます。カプオンリーで出すには申し訳ない内容になったとも思うけど。
おわり!長々ありがとうございました。