『悪夢を見た。』

140SS

 居眠りしてた相棒が跳ね起きた。ヘアバンドを掴んで俯いた様子がつらそうで視線で大丈夫かと言えば、悪夢だっただけだと手を振られる。
 それでも心配で、弁当を食べ終えた彼の頭を抱き寄せる。少しでも甘えてよ。
 背中に回される腕に驚いて彼を見る。お前がいなくなる夢見た。
 ……悪夢って、それのこと?