『おかしくなりそう』

140SS

 まだ慣れない南の島の炎天下、夢中で滑っていた俺は倒れた。日陰に寝かされ、額に濡れタオルを置かれ、扇いだ風を受ける。
 迷惑かけてごめん。くらくらする中で言うと、俺にならいくらでも、と甘やかす。
 もう離れられないなと零す。離れる気あんの?本気の声が返ってくる。
 何だよそれ。暑さよりお前に、