ロリポップ・ハニー

ロリポップ・ハニー

ティラミスにはまだ早い

「いい恋人の条件って何だと思う?」  通い慣れたイタリアンレストラン、テーブルの私の向かいに座ったランガが言った。頬杖をついて、少し眉を寄せている。何か不満があったんだろうか。ランガの口から出る「恋人」に当てはまりそうなんて、思い浮かぶのは一人しかいない。
ロリポップ・ハニー

あったかくて、あまい。

笑い声が聞こえた気がして顔を上げる。薄く開いた台所の窓から見える外は真っ暗だ。泡のついた手をそのままに窓に近付けば、家の前の通りを歩く人が見えた。  壁時計を見上げれば十時過ぎ。もうそんな時間になるか。丼を水切りに積み上げて、泡を落とした手を雑に拭って居間の引き戸を開ける。
ロリポップ・ハニー

マシュマロ・ホイップ・アイス・シュガー

レ×ラ♀ ボードを持たずにショッピングモールにお出掛けした日の話。
ロリポップ・ハニー

後天性にょ

腕に触れたふわりとした感触がくすぐったくて、薄くまぶたを開いた。覚めきらない頭で視線を動かすと、俺のむき出し肩には雪の色をした綺麗な髪がうずめられている。